人生の大半を「やりたくない仕事」に費やさないといけない理由
「人生は一度きりだから、やりたい事をするべき」
そういう話ってツイッターとかでよく見かけますよね。
人生は一度しかないのに、その大部分を「やりたくない仕事」に費やすなんてバカげてる。
どうせいつか死ぬんだったら、やりたい事を思いっきりやって死のうじゃないか!
そのためには起業を・・
カリスマ社長がよくこんな話をしますよね。例えばこういうの↓
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※ちなみにこの本めっちゃ為になります
前回の記事に続いて、またちょっとバカにした感じで書いてしまいましたが、この言葉自体は正論だと思います。
でも実際この言葉を真に受けて、本当にやりたい事で生活しようとすると、大半の“凡人”は苦しい生活を余儀なくされます。
「人生は一度きりだから、やりたい事をやるべき」は正論のはずなのに、なぜかそれを実際にやると社会からペナルティーを受けてしまう。
なぜそうなってしまうのか?これに関して思うところを書いていきます。
- 「人生は一度きり」なのは自分だけじゃない
- 「やりたい事をやるべき」はクソみたいな考えだった?
- 人は社会と無関係ではいられない
- 「やりたい事だけやる」ために必要なこと
- 「やりたい事だけやる」のは本当に幸せ?
「人生は一度きり」なのは自分だけじゃない
当たり前のことなんですけど、「人生は一度きり」なのは自分だけじゃないんですよ。
今、地球上には70億を超える人が住んでます。つまり自分以外に70億以上の「一度きりの人生」が同時に進行してるわけですね。
その70億人が全員「やりたい事だけやって生きる!」って言い出したらどうなると思います?社会が崩壊してしまいます。
人は生きているだけで、いろんな問題が発生します。
何もせずボーッとしててもお腹は空いてくるし、だんだん身体は臭くなってくるし、トイレに行きたくもなります。
そんな70億人の人間が、明日からご飯を食べるだけ食べて、シャワーを浴びるだけ浴びて、トイレで用を足すだけ足して、あとはやりたい事だけやる!って言い出したらどうなりますか?
人類滅亡ですよww
「やりたい事をやるべき」はクソみたいな考えだった?
人類が今の社会を維持しようとする限り「やりたくない仕事」は必ず発生するので、誰かがそれをやらないとダメなんです。
つまり「人生は一度きりだから、やりたい事をやるべき」という言葉が意味する本当のところは
「みんな人生は一度きりだけど、オレの人生は特別だから、やりたくない仕事は誰かにやらせて、オレはやりたい事だけやるべき!」
という、クソみたいな考えなんですよ。
もうジャイアンそのもの。自己中の極みです。
そりゃあ凡人がそんな考えで生きてたら、社会からペナルティーを食らいますよね。
よほど特別な能力がある人以外、そんなワガママは通らないですよ。
だから世の中のほとんどの人は毎日「やりたくないこと」をして生きてるんです。
人は社会と無関係ではいられない
今の話は少し大げさだったかもしれないですが
「人生は一度きりだから〜」の考え方の中に「社会のことなんて知らねえよ」という考えが含まれてるのは確かですよね。
生まれてから今まで、人は社会から多大な恩恵を受けてるんですが、あまり意識することがないので「知らねぇよ」と考えに至ってしまうんですね。
でも実際は、人って生まれた国や環境にものすごく影響を受けてるんです。
例えば
こんな感じの社会に生まれるのと
こんな感じの社会に生まれるのとでは、
同じ能力を持って生まれてきても、全然違う人間に育つのは言うまでもないですよね。
人はモノの考え方から、ちょっとした仕草、味覚にいたるまで、生まれた場所の影響を色濃く受けてるんですよ。
それはもう“洗脳”と言えるレベル。
外国人って日本人と比べて、なんだか様子が違いますよね?それは違う社会で育ったからです。
「自分」と「社会」って無関係じゃないんですよ。日本で育ったなら、あなたは骨の髄まで日本社会に洗脳されてます。
凡人は生まれた社会のルールから逃れる事もできないんですよ。
「やりたい事だけやる」ために必要なこと
という事で、僕を含めた世の中の大半を占める“凡人”は、自分が属してる社会のルールに粛々と従いながら、生きていかざるを得ません。
それを逸脱した人生をおくるには上に書いた
「みんな人生は一度きりだけど、オレの人生は特別だから、やりたくない仕事は誰かにやらせて、オレはやりたい事だけやるべき!」
というクソみたいなセリフを言っても、社会から歓迎されるようなレベルの能力がないとダメなんです。
運やコネで「やりたい事だけやる人生」を手に入れる人も中にはいますが、大半の凡人にはそんなおいしい話は回ってきません。
「やりたくない仕事」の中に少しでも面白さを見出して、明るい気持ちで生活する。
それが僕ら凡人のできる事じゃないでしょうか。
「やりたい事だけやる」のは本当に幸せ?
次回の記事で書く予定ですが、「やりたい事」ばっかりやるのも意外と結構しんどかったりします。
※書きました
ノドがカラッカラに乾いた時に飲む100円のミネラルウォーターが、感動するほど美味いように
人間ってある程度「苦しむ時間」がないと、幸せを本当に幸せと感じることもできないんですよ。
僕の言いたいことは以上です。
今回は人が仕事をする理由について書きましたが、「人が生まれてくる理由」に関しても、↓の記事に僕の思うところを書いてます。
人生が終わったあとの話も。