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北朝鮮に向かう遊覧船に乗ってみた結果・・

中国から見た北朝鮮と北朝鮮を見に来た観光客

川の向こうに見える北朝鮮とそれを見に来た観光客

 

こんにちは、どすこいです。

 

ついに先日、念願叶って北朝鮮が見える街・丹東に行ってきました。

ちなみに丹東は以前の記事でも少し触れた、北朝鮮が見えるホテルがあるとこです。

詳しくはこちら↓

北朝鮮が見えるシンアンドンホテル

 

国境越しに見るだけじゃなくて、北朝鮮国内まで入っていくすごい船にも乗れたので、その時の様子も含めてレポートしたいと思います。

 

題名にも書きましたが、船の上から“ある物”を投げる事になったんですよ・・。

 

 

 

 

北朝鮮と中国の国境は一本の川

 

丹東は北朝鮮と国境を接する中国の街で、多摩川や淀川ぐらいの広さの「鴨緑江」という川が国境になっています。

つまり丹東に来れば、神奈川県から多摩川越しに東京都側を見るような感覚で北朝鮮を眺める事ができるんですね。

 

冒頭の写真は、高速鉄道の丹東駅から歩いていける所にある「鴨緑江断橋」というメインの観光スポットです。

中国にも謎の国・北朝鮮に興味津々な人々がたくさんいるみたいで、僕が行った時にも国境沿いにたくさん観光客がいました。同胞を見に来た韓国人の姿もチラホラ。

鴨緑江断橋

この橋の上から北朝鮮を眺めるだけでもいいんですが、川沿いをさらにタクシーで30分ほど走った所に、北朝鮮国内まで入って行く船に乗れる船着場があると聞いたので、今回はそこに行ってきました。

 

丹東の街からタクシーに乗って“あるスポット”へ 

丹東の街にはハングル表記がたくさんある

丹東の街の様子。北朝鮮が目の前にあるという事もあって、ハングルの表記がたくさんあります。

表記だけじゃなくて、実際に朝鮮語を話す人も多いです。いわゆる“ギリギリ北朝鮮人にならずに済んだ”朝鮮民族の人がたくさん住んでるんですね。 

丹東のコリアンタウン

中心部にはこんなコリアンタウンもあります。目の前に本物の朝鮮半島があるのにコリアンタウンがあるなんて不思議ですね。

これも簡単に行き来できないという特殊事情が生んだものでしょうか。

 

丹東でタクシーに乗る

街の散策はこれぐらいにして、タクシーで遊覧船乗り場に向かいます。

料金は少し交渉したんですが「50元(約1000円)より安くはできない!」って言われて渋々それでOKしました。相場より結構高めだったんですけどね・・今回時間に余裕がなかったんですよ。

タクシーの車窓から見える北朝鮮

走行中は川の向こうにずーっと北朝鮮が見えてます。

謎に包まれた国を30分ずっと眺め続けれるなんて、普通のタクシー乗車じゃないので高めの料金もまぁ許してあげましょう。民家とか工場とか色々見えました。

 

“北朝鮮サファリパーク”体験ができる船着場に到着

北朝鮮人を見に行く遊覧船の乗り場

30分弱で目的地に到着。ここですよ来たかったのは! 

ここの船着場の特徴は前述した通り「北朝鮮国内を流れる川を船で遊覧できる」こと。どういう事か地図で説明します。

 

北朝鮮遊覧のコースを説明する地図

この地図で分かりますかねぇ・・?

青色のバツのところに船着場があって、そこは川を挟んで中国と北朝鮮が向かいあっています。

でも船に乗って緑色の矢印の方向に進むと、すぐに両岸が北朝鮮領になるんですよ。右も左も北朝鮮っていう状態。

 

右も左も北朝鮮って事は、もうそこは北朝鮮国内ですよね。

 

普通はそんなところ中国の遊覧船は通行できないはずなんですが、ここに限ってはなぜか中国の船も通行することが許されてるんです。(もちろん上陸はできない)

多分ここを通行不可にしてしまうと、中国の船が丹東の中心部や海のほうに抜けられなくなってしまうからでしょうね。通行はOKにしてるんでしょう。

 

ここの船着場はそれを利用した「北朝鮮サファリパーク」的な商売が行われてるんですよ。本物の北朝鮮人が両岸にたくさん見える上に、北朝鮮の船も川の上にたくさんいます。ここホントにヤバいですよ。

 

ボートに乗り込んで北朝鮮遊覧に出発

北朝鮮遊覧する時に乗るボート

今回乗るのはこのボート。

30人ぐらい乗れる遊覧船もあってそっちの方が安いんですが、人が集まるまで出発しないって言われたんで、すぐに出発できるこっちにしました。

料金は日本円にして約6000円(高っ!)。3人で乗れば一人約2000円で乗れます。

 

前述の通り時間に余裕がないので6000円払うことに・・。

北朝鮮遊覧船に乗った時に着用したライフベスト

 

結構スピード出すので、こんなライフジャケットを着用してボートに乗り込みます。テンション上がってきました!

 

北朝鮮遊覧のボートを操縦してくれるおじさん

今回ボートを操縦してくれるのはこのおじさん。気さくな感じのいい人です。

乗り込んだらすぐ出発!船着き場から両岸が北朝鮮になってるとこまで一気に飛ばします。(上の地図でいう緑色の矢印のとこですね)

 

 

北朝鮮関係なくこのボート自体がかなり爽快でしたw

 

猛スピードで飛ばしたり、止まったりして北朝鮮の様子をたくさん見せてくれます。

川岸から叫び声が・・?

北朝鮮の川岸で叫ぶ人

少し進んだところで川岸のほうから声が聞こえてきました。

 

「げいうぉー、ちぇ〜ん!!(給我銭)」

 

中国語で「金くれ〜!」の意味です。よく見ると水色の建物の前に人がいて、こっちに向かって叫んでます。

ヤバいですね・・鳥肌が立ちましたよ。 隣の国から「金くれ〜!」って聞こえてくる国境なんてたぶん世界でここだけだと思いますw

 

ちなみにおじさんに「北朝鮮人とよく会話したりするの?」って聞いたら

「時々話すけど、彼ら朝鮮語しか基本的に話さないからほとんど会話が成り立たない」って言ってました。 

鴨緑江を境に変わるのは国だけじゃない

中国語で「北朝鮮の軍人の写真を撮ってはいけません」と書かれた看板

川沿いのフェンスに書かれた「北朝鮮の軍人の写真を撮ってはいけません」

 

この鴨緑江っていう川は国家の境目なだけじゃなくて「言語の境目」でもあるんですね。(動画で出てきた場所は例外的に両岸とも北朝鮮ですが)

 

中国側は朝鮮系の人が多いとは言っても、基本的には中国語の世界。そして川の逆側の北朝鮮側は「金くれ」等の中国語フレーズを知ってる人はいても、基本的には朝鮮語の世界です。彼らは漢字もほぼ読めません。

 

多摩川ぐらいの広さの川を超えるだけで言葉が丸っきり変わってしまう・・。島国の日本では考えられないですね。

 

 

 

北朝鮮人がたくさん乗ったボロボロの船

さらに少し進むと北朝鮮人が大量に乗ったボロボロの船とすれ違いました。(上の動画にも少しでてますね)これは両側の北朝鮮領を行き来するための船だそうです。

本当はもっと目の前まで近づいたんですが「これは写真撮っちゃダメ。撮るならこっそり撮って」って言われたんで、やや離れたとこからのショットです。

 

乗ってた人たちは基本貧しそうな風貌で、女性が数人乗っていたんですが終戦直後の女学生みたいな雰囲気でした。あの独特の表情は今でも忘れられません。

見るだけじゃなくて“餌やり体験”??

 

ここでおじさんからひとつ提案。

「追加で70元(1400円)払ったら、北朝鮮の船にタバコ投げる体験できるけどやる?

 

おじさんの手には10箱入りの北朝鮮製タバコが。

「彼らは給料がめちゃくちゃ低いからタバコを買うのも一苦労なんだ。だからこれを俺から買って、北朝鮮の船に投げてみない?」

 

なんとこの場所、サファリパークのように北朝鮮人を見るだけじゃなくて、一種の「餌やり体験」まで出来るようですww

さすが中国人、金儲けのためなら何でもアリですね。

 

北朝鮮人に興味津々の僕としては、そんな提案されたら断る理由がありません。ここまで来て1400円ケチって北朝鮮人とのふれあいを逃すなんて、むしろ一生後悔するでしょう。

・・ということで、1400円払っておじさんからタバコを購入。北朝鮮の船に近づいて行きます。

 

さて彼らは喜んでくれるのか??実際に北朝鮮の船にタバコを投げる様子を撮影したのでご覧ください。 

北朝鮮の船に横付けして「よし、今だ。早く投げて!」とおじさんが言います。北朝鮮人たちは何やら作業をしてる様子。僕らの存在に気づいてもいません。

「えっ、今?(彼ら気づいてもないのに・・?)」と躊躇してると、おじさんが彼らの了解を得ないまま一方的にタバコを投げます。

 

すると、それに気づいた北朝鮮人の一人が怒った感じで何やら言ってきます。

彼の身振り手振り(動画には映ってない)から推測すると「監視員が見てるからダメ!やめて!怒られるから!」って感じでしょう。

 

でも本当は内心「また貰っちゃった〜。ラッキー!」って思ったんじゃないですかね。怒ってる割にはタバコを返そうとはしなかったですからw

 

 

日本人はリスクもあるので行く場合は注意

北朝鮮の川岸にいる人々

そのあとは川岸にいる北朝鮮人達を眺めつつ、中国側に戻りました。

 

タバコを自分で投げる事はできなかったですが、北朝鮮人を思う存分間近で見れたのでかなり満足できる遊覧体験でした。現時点では北朝鮮に入国する事なく、北朝鮮に最も深く関われる方法じゃないでしょうか?

 

タクシーに乗ったりボートの上で色々会話したり等、最低限の中国語が必要ですが、この「月圆旅游」という船着場、北朝鮮に興味のある人にはたまらない場所なので行ける人は行ってみてください。

 

※一応この国境遊覧は中国人向けのものらしいので、日本人は事故が起きた時などに色々とリスクがあるようです。(船が転覆して北朝鮮領に流れついたりしたら帰ってこれないかも?

僕は何も問題なかったですが、行く場合はその辺覚悟して行ってください。

 

ちなみに普通に丹東の中心部から北朝鮮を眺めたり、船に乗ったりするのはツアーで簡単に行けるので参加してみてくださいね〜。

北朝鮮と国境接する街、丹東一泊二日の旅

 

以上、北朝鮮が見える街・丹東の話でした。

 

北朝鮮関連の記事まだまだあります。

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