東京大阪だけじゃない!首都と第2の都市が大体仲悪いのはなぜ?
今回は“仲が悪い二大都市”の話。
突然ですがオーストラリアの首都ってどこか知ってますか?
100人に聞いたらたぶん50人以上は「シドニー?」って言うと思います。 オーストラリア最大の都市だし、2000年にシドニーオリンピックが開催された事もあって知名度が高いですよね。
でもシドニーは首都じゃないんですよ。
じゃあ第二の都市のメルボルン?いや、それも違います。オーストラリアの首都は、シドニーとメルボルンの間の地域に作られた人工都市「キャンベラ」なんです。
シドニーとメルボルンと言う大きな街がすでにあるのに、なぜわざわざ新たに街を建設したんでしょうか?それはなぜかと言うと、首都を決めるときに、両都市がケンカになって全く譲らなかったからなんです。シドニーとメルボルンは仲が悪いんですね。
どっちもオーストラリアの中では圧倒的に大きな街なので、あいつらには絶対負けないぞ!っていうプライドがあるんですよ。
- 他にもまだまだある“仲が悪い二大都市”
- 第二の都市の人のほうがなぜか激しい
- 大阪は中途半端な街?
- “特別な都市”としての大阪
- 大阪とは一体なんなのか
- 2番目の都市が抱えるジレンマ
- まとめ
- 関連記事まだまだあります。
他にもまだまだある“仲が悪い二大都市”
「へぇ〜外国にも東京大阪みたいに仲が悪い二大都市ってあるんだなぁ」と思った方。違います。逆です。
世界中どこ行っても、その国の二大都市ってだいたい仲悪いんです。
僕の知ってる限りでいくつか羅列すると
- 韓国のソウルと釜山
- 中国の上海と北京
- ベトナムのホーチミンとハノイ
- スペインのマドリードとバルセロナ
- ロサンゼルスとニューヨーク
- パリとマルセイユ
これみんな仲悪いです。スペインのバルセロナ(カタルーニャ州)なんか独立宣言までしましたよね。ロサンゼルスとニューヨークの仲の悪さも有名です。
ちなみに中国やベトナムは日本等と違って「政治の中心」と「経済の中心」が別になってるので、仲の悪さは東京大阪の比ではないです。
こちらの記事参照↓
かなり激しいですね〜。お互いにかなり嫌いあってます。
第二の都市の人のほうがなぜか激しい
でも一極集中が起こってる国、例えば韓国とかフランスとかは、だいたい「第二の都市」が「最大の都市」を激しく嫌ってる傾向があります。
日本の東京大阪も、どちらかと言うと大阪が東京を一方的に嫌ってる感じですよね。東京では大阪のことってそんなに話題に上らない。
冒頭に書いたオーストラリアの場合でも、メルボルン出身の人にシドニーの話をすると嫌な顔をする事が多々あったんですが、逆は少なかったです。
なぜ2番目の街の人は1番の街の人を嫌うんでしょうか?
実は僕、日本の2番目である「関西」と1番である「首都圏」。両方に住んだ経験があるんですよ。だからこの気持ち分かるんです。
海外と日本では事情が違うかもしれませんが、僕が思う「二大都市の仲が悪くなる理由」を以下、書いていこうと思います。
大阪は中途半端な街?
東京大阪の話に行く前に、ちょっとだけ名古屋に触れさせてください。
名古屋ってよく「中途半端な街」と言われますよね。日本の真ん中にあるので、西日本のような東日本のような。どちらにも属してない感じがします。
街の規模も中心部はかなり発展してるんですが、郊外方面に電車で10分も走れば一気に田舎の景色になったり。都会なのか田舎なのか・・その辺りが「中途半端」と言われるのかもしれません(僕はそれを“ちょうどいい”と思ってます)
でも僕はそんな名古屋よりも、むしろ大阪のほうが別の意味で「中途半端」だと言える部分があると思うんですよ。
僕が思う大阪の中途半端な部分。それは「特別な街なのか単なる地方都市なのかハッキリしない」ところ。
どういう事か説明します。
“特別な都市”としての大阪
大阪はよく東京と並ぶ日本の二大都市と言われます。
例えば、海外から来た有名なシンガーが“東京と大阪のみ”でライブをしたり、日本の都市では“成田と関空のみ”に直行便がある海外の空港があったり。
東京と並んで、大阪が「ビジネスやサービスをする場所」として選ばれる事ってよくあると思うんです。大阪が日本を代表する一種の“特別な都市”として扱われてるわけですね。
自分の街がそういった“特別な都市”として扱われる事が多いと、そこに住んでる人たちは当然「自分の住んでる街はスゴイ」と感じる機会が多くなります。
少なくとも大阪の人には「地方に住んでいる」という感覚はほとんどありません。実際に大阪の街を歩いても、人通りは多いし、高層ビルの数や電車の本数も多い。
大阪中心部の活気は、新宿や銀座等と比べても“圧倒的な格差”というのは無いように見えます。
大阪とは一体なんなのか
でもその一方で大阪は「単なる地方都市」として扱われる事も多いんです。
例えば「東京一局集中が進んで東京と地方の格差は広がるばかり・・」というフレーズ、よく聞きますよね。このフレーズでは“特別な都市”と思ってるはずの大阪がなぜか「地方」の中に入れられています。
ビジネスの世界でも、日本全体の話をする時に「東京とその他」という前提で話をする事も多いと思います。実際に大企業の本社は東京に集中しているし、ビジネスの重要な決定もほとんど東京で行われていたりするので当然ですね。
こんな感じで大阪って、“日本を代表する都市”の様に言われたり、“疲弊する地方”のように言われたりするんです。
これなんですよ。僕が大阪を中途半端だと思う理由。地方なのかそうじゃないのかハッキリしない。
この中途半端さが、大阪人の心に「東京に対するコンプレックス」を生成する原因になってると思うんですよ。(これは個人差あると思いますが)
2番目の都市が抱えるジレンマ
そしてこの「2番目の都市の中途半端さ」って大阪に限った話じゃないと思うんです。
上で挙げた釜山やマルセイユ、バルセロナの人も若干の違いがあれど、似たような事があるはずなんです。
特に釜山なんかは、ソウルと並ぶ都市みたいに言われたり、地方都市って言われたり、大阪と同じような境遇にあると思いますね。
3番目の街、となると対抗心もそこまで燃えてこないけど、2番目だとどうしてもコンプレックスが発生しやすい状況になる。
だから世界中どこに行っても2番目の街の人は、1番の街が嫌い。
これが僕の思う二大都市の仲が悪くなる理由です。
まとめ
どうでしたか?ここまで持論を展開してきましたが、少しでも共感するところはあったでしょうか?最後に二大都市の仲が悪くなる理由をまとめると
- 第2の都市の人は地方都市に住んでるという感覚がない
- なのに第2の都市は「特別な街」として扱われたり「地方都市」として扱われたりする
- その結果、コンプレックスを抱えやすい状況になる。→ライバル視するようになる
- 首都の人はそんなライバル視してくる二番目が鬱陶しい。(さらに興味もない)
・・そんなとこでしょうか。
この話は日本だと東京大阪以外にも神戸と姫路、福岡と北九州などの「県内の二大都市」にも当てはまる話だと思います。
二大都市って市町村レベルでも仲悪いとこ多いですよねw
以上、首都と第2の都市が大体仲悪い理由の話でした。