アメリカが銃規制できない2つの理由
今回はアメリカの銃規制の話です。
アメリカと言えば銃社会で有名ですよね。ハリウッド映画でも度々銃を使った犯罪などが描かれます。
実際のアメリカでは映画みたいに「銃撃戦なんて日常茶飯事」ということはないそうですが、それでも時々そんな事件が起こっています。
2017年にはアメリカ国内で史上最悪規模の銃乱射事件が起きました。
2017年にラスベガスで起きたこの事件。犯人は外国人やテロリストでもなく、地元の人間でした。59人が亡くなっているそうで、アメリカ始まって以来最悪の死者数だとか。
記事の中で問題に上がっているのは、犯人の使った銃が「アメリカの法律を犯す事なく普通に買えるもの」だった可能性が高いという点ですね。
普通に買えるという事は、やろうと思えばこの様な行動は簡単に出来てしまう事になります。
ではなぜアメリカの銃規制は日本よりも遥かに緩いんでしょうか?
2015年のBBCの記事。
アメリカでは18歳以上のほとんどの人は、買おうと思えばライフル銃やショットガンを専門店で買う事ができるそうです。
しかし一応アメリカにも銃の規制があり誰でも買える訳ではなく、前科のある人や、精神的な病気を抱えている人、外国人は買えません。
でも逆に言うとそれ以外の人は普通に買えてしまうって事ですよね。恐ろしい・・
一般人が銃を所持するメリットとは
銃の所持にも一応はメリットがあります。どんなに身体の弱い人でも、女性や高齢者でも、銃を使う事によって普通では太刀打ちできない様な相手から身を守る事ができます。
その点、銃の所持が認められていない日本では、太刀打ちできない相手に襲われたら、警察を呼んでも到着するまでは何もできないですよね。その間に大事なものを盗まれてしまうかもしれないし、殺されてしまうかもしれません。
正しく使えば銃は自衛の手段として有効な武器なんですね。
銃に関する法律を考え直そうと言う声も
しかし、これほど頻繁に銃の乱用による事件が起きてしまうと、そうも言ってられません。実際アメリカ国内の銃による死者数は、交通事故の死者数と並ぶぐらいの数になっています。
前オバマ大統領も「アメリカの銃に関する法律をイギリスやオーストラリアと同じレベルにするべきだ」と発言しています。
アメリカと違い、イギリスでは日本同様厳しい銃規制があり、銃を使った犯罪はかなり少なくなっています。
オーストラリアは1996年までは銃規制がかなり緩い状態だった様ですが、今回の様な乱射事件を受けて銃規制に乗り出しました。その結果、銃を使った犯罪はかなり減ったとの事。
しかしそう発言したオバマ大統領も、銃規制の強化ができないまま任期を終えてしまいました。
なぜ銃の規制を強化できない?
まず大きな理由は、国内に銃の規制の強化に反対する声が未だ根強くある事です。
全米ライフル協会もかなり大きな影響力を持っています。全米ライフル協会は「人を殺すのは人であって銃ではない」と言うスローガンを掲げて熱心に活動をしています。
銃文化はアメリカ文化の中に深く浸透していて、自分の身は自分で守ると言う意識が根強くあり、建国の歴史にも関わっています。それをいきなり変えるのは難しいんですよ。
反対の声が根強くある以上、政治家も票を得るために銃規制の強化に関してはあまり触れたくない様です。
まとめ
今回の話を短くまとめると
- 銃は正しく使えば自衛の手段として有効な武器
- でも正しく使えない人が多すぎるので、アメリカでも銃に関する法律を考え直そうという声が出ている
- しかし全米ライフル協会など、銃規制に反対する強い勢力があって今だに実現しない
- アメリカには自分の身は自分で守るという意識が根強くあり、銃文化はアメリカ文化の中に深く浸透している
事件が起こるたびに湧きあがっては消えていく銃規制の話。アメリカ最悪規模の銃乱射事件が起きたことが銃規制強化のキッカケになればいいと思うんですが・・。なかなか難しそうです。